レストランなどで注文をした際、店員さんが「ではご注文を繰り返します。XXが一点、○○が一点。以上で結構でしょうか?」という場面を見たことが何度かあります。
言葉を知っている人が聞いたら明らかにおかしな言い方ですが、これは「結構ですか?」を「よろしいですか?」の丁寧な言い方と勘違いしているものと思われます。
そもそも前述したように「結構です」は自分の満足を表す表現です。(否定の場合も自分の満足の裏返し)
ですので「結構ですか?」「結構でしょうか?」などという聞き方は「満足したと思ってますか?」という風になってしまい、おかしいですし、場合によっては失礼にあたるでしょう。
上記の注文の場合、店員さんが復唱して「以上でよろしいでしょうか?」と言った言葉に対して、客側が「結構です」となるのが本来の姿です。
また、店員さんからお水を注ぎ足すかどうかを聞かれて「結構です」とお断りすることは良くあることです。
しかし、店員さんの方が「結構」と言ってはいけません。例えば数人で食事をしているテーブルのお客様に水の注ぎ足しを要求された際、ひとりだけまだ水を全然飲んでなくて注ぎ足す必要がないとき「そちら様は結構ですね」と言った人がいます。
目くじらを立てるほどではありませんが、聞きようによっては「水は十分なはずだからこれ以上はあげませんよ」という風に聞こえます。