近年、パソコンや携帯のメールが普及し、手書きの手紙を書く機会が少なくなった方も多いことでしょう。最後に手紙を書いたのがいつだったか忘れてしまった方もいるのではないでしょうか。
そんな中、いざ手紙を書く必要に迫られると、どのように書き進めていいか戸惑ってしまうものです。
家族や友人のような親しい間柄であれば、それほどスタイルにこだわる必要はありませんが、会社の上司など年長者、不特定多数の人宛、あるいは面識のない人宛の手紙や、慶弔のあいさつ状など改まった手紙を書く場合は、一定の形式で手紙を書くのがマナーだといえるでしょう。
一般的な手紙の書き方としては、前文、主文、末文、後付、場合によっては副文の順で構成して書くといいでしょう。
前文とは、冒頭のあいさつを述べる部分です。頭語、時候のあいさつ、安否のあいさつ、現況を知らせるあいさつ、日頃の感謝・お礼やお詫びのあいさつなどを書きます。
頭語は「拝啓」「前略」などの言葉のことで、末文の結語とセットで用いる必要があるので注意が必要です。
また、時候のあいさつは、漢語調のものや口語調のものがあり、季節ごとに様々なあいさつがあるので、手紙を書く時期、そのときの時候に合わせて書く必要があるので、こちらも注意が必要です。
次に主文です。本題の用件を述べる部分となります。
まずは起語・起こしの言葉といわれるつなぎの言葉から始めます。「さて」「ところで」「早速ですが」「この度は」などの言葉がよく用いられます。その後に用件を書くようにしましょう。