民事訴訟の口頭弁論とは、原告と被告が裁判所に集まり、裁判官の前でお互いの主張を話し合う場所です。
映画の法定物などを思い起こしそうですが、実際にはお互いに弁護士を代理人として立てて、弁護士だけが出廷しているパターンが多いので、淡々と事務的に裁判は進みます。
口頭弁論は特別なことがない限り、ほんの数分で終わってしまいます。
それは原告・被告双方が事前に自分の主張を書いた「準備書面」を裁判所に提出しているからです。
裁判では裁判官がその主張の中で分かりにくいことを質問したり、あとは所定の事務手続き的なやり取りをしたりします。
次回の口頭弁論の期日を決めるのもそこで行われます。中には次回の期日を決めるためだけに集まっているようなときもあります。
また、原告・被告ともに自分の主張をより強固にするための「証拠品」を裁判所に提出したり、証人に証言してもらったりする事ができます。
裁判官は事実を判定するのではなく、主張されたこと、認めたこと、証拠品、など裁判を通して知りえた事だけを拠り所に判決を決めます。
よって、意見などは余すところなく主張すべきで、何を認めて何を認めないか、などといったことが大事になってきます。
双方の主張が出尽くしたことろで裁判長が「判決書」を用意し、判決となります。
口頭弁論は1回で終わる場合もあれば、複雑な訴えで何度も開かれる場合もあります。
複数回の口頭弁論が開かれる場合、一般的には月に一度くらいのペースで開かれます。
簡単な裁判でも、相手が争う姿勢のときは最低1年間くらいかかるのが一般的です。