「伺う」という敬語の使い方(2)

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「伺う」という言葉はしばしば「お伺いする」などという使われ方をされますが、それは二重敬語になるのかなど、「伺う」という言葉の使い方などについてご紹介します。


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(2)その「伺う」は誰にかかっている?

「先生のお噂はかねがね母より伺っております」

さて、この言い方は敬語として正しいでしょうか。

先生と話しているのだから「伺う」という謙譲語を使っているのでしょうが、この場合の「伺う」は適切ではありません。

その理由は、この「伺う」は「母」にかかっているからです。

他人と話すときに、身内に謙譲語を使うことは正しい敬語ではありません。

「先生のお噂はかねがね伺っております」

という使い方あれば問題ありません。または

「先生のお噂はかねがね母より聞かされております」

などという言い方もできます。

他社の人と話す際の社内の人間に対しても同じことが言えます。

間違ってもお客様に「○○様へは私から上司に伺って返答させていただきます」などと言わないように気をつけましょう。

では、お客様に電話で訪問の約束をする際に「私が伺います」という使い方は正しいでしょうか?

正解は「正しい」です。

一見自分に対して謙譲語を使っているように見えますが、この場合は暗黙で「お客様の家へは私が伺います」というお話になっており、「伺う」は「お客様の家」、つまり「伺う先」にかかっているからです。

(1)「お伺いする」は二重敬語では?
(2)その「伺う」は誰にかかっている?



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