「眉唾(まゆつば)」「眉唾物」「眉に唾をつける」という言葉があります。
「そんな荒唐無稽な話しは眉唾物だよ〜」とか、「あいつは信用ならんやつだから、あいつの話は眉に唾をつけて聞いたがいいぞ」「どう考えたってその話は眉唾だろ」などのように使われます。
これらの使用例からもわかるかとは思いますが、「眉唾」「眉唾物」という言葉の意味は、「信用できないもの・こと。疑わしいもの・こと。真偽が定かではないもの・こと。また、それらのような話」といったところです。
元々は、キツネやタヌキに化かされたり騙されたりしないために、眉に唾をつけるといい、眉に唾をつけると騙されないという俗信・迷信からきた言葉です。
その俗信・迷信から、疑わしい話や出来すぎた話などのことを「眉唾物」と呼ぶようになったといわれています。ですので、正確には「眉唾物」という言葉が正しい使い方となりますが、「眉唾」という略した形になったものも多く使われています。
「眉唾(まゆつば)」「眉唾物」という言葉の意味と語源はそういうことですが、では、どうして眉に唾をつけると狐や狸に騙されないという俗信・迷信ができたのでしょう。
次では、「眉唾(まゆつば)」「眉唾物」という言葉の元になった俗信・迷信の起源について紹介します。