だるまの目入れの左右の順

だるまの目入れの左右の順

縁起物のだるまには最初は目玉が書かれていません。願をかける際に片目を書き入れ、そして成就した際にもう片方の目玉を書き入れるためです。ここではだるまの目入れについてと、左右の目の書き入れ順などについてご紹介します。

だるまの目入れはどちらから?

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「願い事をするときに片目を書き入れ、願い事がかなったらもう片方の目を書き入れる」という「だるまの目入れ」は有名ですが、どちらの目から書き入れるのか、ということを気にしている人は案外多いようです。


目の書き入れの左右の順は、願をかける際には「左目(むかって右の目)」、願いがかなったら「右目(むかって左の目)」という順序が一般的のようです。


理由は諸説あります。

例えば「陰陽五行説」では、だるまの赤は「火」を表しており、火は南の方角を表すことと、物事は東で生まれ、西で無くなる、と言われていることから、だるまを南に向けた際に東になる左目から、西になる右目という順序になったといわれています。

同様の理由で、玉座は南向きで太陽は東から西に動く、ということになぞらえて、とする説もあります。


どちらにせよ、「こうあらねばならない」という正式なルールはありませんし、選挙のときのだるまは最初に右目、当選して左目とするようです。


だるまの目入れの由来

だるまの目入れの左右の順[この世の掟.com]

だるまの目入れの由来は、江戸時代に流行した疱瘡(天然痘)にあるといいます。


当時、疱瘡の原因は、疱瘡神によるものと信じられていて、疱瘡神は赤い色を嫌う、という言い伝えから、疱瘡患者には赤い着物を着せたり、子供のおもちゃを赤く塗ったりしていました。


縁起物であるだるまも「赤」であることから、疱瘡除け、ひいては魔除けの玩具として使われたそうです。


さらに、疱瘡にかかると、視力を失うことも頻繁にあったため、目がキレイに描かれているだるまは人気になり、目の書き方が良くないだるまは、売れないという事態が起こりました。

そこでだるまを売る商人は、だるまには目を書かず、注文が成立してはじめて目を書き入れたり、目の書き入れ自体を客に任せるようになったそうです。


これが「だるまの目入れ」の起源だと言われています。

そして、だるまは有り難いものとして、仏像と同じく拝まれるものとして、目の書入れを「開眼」とも呼ぶようになりました。


現代では、その目入れが変遷をとげ、何か願い事がある際に、片目を書き入れ、願いがかなったらもう片一方の目も書き入れるという儀式が行われるようになりました。


なお、最近では目入れの儀式自体が障害者差別になるのではないか、という声も聞かれるようになり、昔に比べて公の場でだるまの目入れを目にする機会は減っているといわれています。


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