サッカーのルールでわかりにくいルールとして有名なオフサイド。更に判定も難しい上に、サッカーがロースコア競技である要因の一つともなっています。そんな中、オフサイドの廃止、撤廃が検討されているとのこと。ここではその話題について紹介します。
オフサイド廃止? オフサイドの撤廃や歴史について
オフサイド廃止? ブラッター会長がオフサイド撤廃を検討という噂
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ルールがシンプルでわかりやすいのでサッカーは世界一人気のスポーツになった、という意見があるほど、基本的にサッカーのルールはシンプルでわかりやすいものです。
しかし、当然例外もあるわけで、その代表格はオフサイドというルールでしょう。
サッカーファンの方であれば今さら説明は不要でしょうが、そうでない方に完全に理解してもらうには少々時間がかかるルールといえるでしょう。
一言でいえば「待ち伏せしてはいけない」となるのですが、実際にオフサイドとなるには複数の条件があるため、未経験者や初心者にはわかりにくいものとなってしまっているようです。
しかも、ルールがわかりにくいだけでなく、非常に微妙なケースが多々あり、審判(現在は線審ではなく副審、ラインズマンではなくアシスタントレフリーと呼ぶ)泣かせのルールでもあります。
実際、オフサイドの判定に関するトラブルは後を絶ちません。やっとゴールが入ったと思ったらオフサイドで無効、しかも微妙な判定とか、オフサイドと思ってディフェンダーが足を止めたらオフサイドじゃなくて失点などなど、観戦していてテンションが下がることも珍しくありません。
またサッカーは、1試合90分間に、両チームとも無得点ということも珍しくなく、次から次に点が入るというスポーツではありません。オフサイドというルールは、そんなロースコアになりがちな要因の一つでもあります。
これらのようなことがあってかなくてか、現FIFA会長のゼップ・ブラッターが、オフサイド撤廃を検討しているのではないかという噂が話題になっています。
というのも、国際ホッケー連盟のレアンドロ・ネグレ会長がブラッター会長からヒアリングされたことを明らかにしたのだそうです。(2010年3月)
「ブラッターはオフサイドの撤廃について、たくさんのことを尋ねてきたよ。どれだけ成功したかということもね。ただ、彼自身の意見は決して言わなかった。だから、サッカーがどうするかは分からない。でも、とても興味を抱いたようだったがね」だそうです。
ホッケーでは、1998年にオフサイドルールを撤廃し、ゴール数も増え、多くのファン獲得に繋がったのだともいいます。
オフサイドが撤廃されたらどうなる?
実は、オフサイド撤廃論は今に始まったことではないのですが、今回の件でインターネットを中心に、「オフサイドがなくなったらどうなるか?」というテーマで熱く語られているようです。
待ち伏せOKになるわけだから、ゴール前に長身選手を常時残して、ボールを奪ったら即ロングパス。縦パス1本。という大味な展開になるだろうとか、得点がたくさん入って面白くなるだろうとか、様々な意見があるようです。
しかし、過去、アメリカのプロリーグ(北米サッカーリーグ(1967-1974))で、完全撤廃というわけではありませんが、ゴールから35ヤード以内に限定してオフサイドを反則とするとし、得点が入りやすくなるようにしたことがあるそうですが、それがゲームをつまらなくし衰退の一因になったともいわれているそうです。
個人的には、オフサイドルールが撤廃されると、現在の戦術が大きく変化することは確実なので、どのような戦術が選択されどのようなゲーム展開になっていくのか、それを一度見てみたいという思いはあります。
このように盛り上がっているオフサイド撤廃の話題ですが、そもそもルールが変わるようなことがあるのでしょうか?
実は、オフサイドというルール一つ見ても、その歴史を紐解くと、これまでに変遷があるのです。
古くは現在のラグビーのように、前には決してパスを出してはいけないというルールだったのだといいます。
それが、ゴールラインとボールの間に3人いなければならないというルールに変わり、その後、現在の2人いなければならないというルールに変わったといわれています。
また、オフサイド以外のルールでいえば、バックパスのルールやゴールキックのルールなど、近年でもルール改正は珍しくなく、検証のための大会限定のルール改正のようなことも行われているのが現実です。
これらのことを考えると、決してオフサイドルールが廃止されることはないとはいいきれないので、今後の動きに注目していきたいものです。
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