手紙の書き方 時候のあいさつ(1月・2月・3月)

手紙の書き方 時候のあいさつ(1月・2月・3月)

手紙の前文では「頭語」の後に「時候の挨拶」を書くのが一般的です。時候の挨拶の慣用句を覚えておくと非常に便利ですが、全て記憶しておくのは難しいものです。ここでは、1月、2月、3月によく使用される時候の挨拶(漢語調・口語調)を紹介します。

時候のあいさつを書くときの注意点

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手紙、特に形式的な手紙は、前文、主文、末文、後付という構成で書くのが一般的です。

そして、前文の冒頭は「頭語」を書いて、続けて時候の挨拶を書くのが通例です。


時候の挨拶には、「初春の候」「春寒のみぎり」のような漢語調の慣用句と、「寒さ厳しい今日この頃ですが」「日ごとに春めいてまいりましたが」のような口語調の表現があります。

漢語調の時候の挨拶は、簡潔で格調高い響きがあるので、儀礼的な手紙、ビジネス文書などに用いられるのが一般的です。

一方、口語調の時候のあいさつは、柔らかく親しみやすい感じがするので、親しい知人や友人など、個人と個人との手紙の際に用いられるのが一般的です。


時候の挨拶の慣用句を使用するのは便利ですし、手紙の書き方のマナーとしても一般的なものですが、安易に使ってマナー違反をしてしまわないように注意が必要です。

違う季節の時候のあいさつを間違って使ってしまうのは論外ですが、比較的暖冬の年に「厳寒の候」だとか、明らかに冷夏なのに「連日うだるような暑さが続きますが」などと書いてしまっては、あまりにマニュアルどおりで、深く考えずに手紙を書いたと思われてしまい失礼にあたります。

また、同じ月だとはいっても、上旬、中旬、下旬では、季節感にも違いがある月もあるものです。

これらのような点にも留意し、手紙を書くときの実際の季節感にあわせて、適切な時候の挨拶を用いるように気を付けましょう。


1月(睦月・むつき)の時候の挨拶の慣用句

手紙の書き方・マナー[この世の掟.com]

漢語調

・新春の候、新春のみぎり

・頌春の候、頌春のみぎり

・初春の候、初春のみぎり

・酷寒の候、酷寒のみぎり

・厳寒の候、厳寒のみぎり

・寒冷の候、寒冷のみぎり


口語調

・新年おめでとうございます

・松の内のにぎわいもおさまり、急に寒さが増してまいりました

・寒風いよいよ身にしむこの頃

・寒さ厳しい今日この頃ですが

・今年は例年にない暖冬とか


2月(如月・きさらぎ)の時候の挨拶の慣用句

漢語調

・立春の候、立春のみぎり

・梅花の候、梅花のみぎり

・春寒の候、春寒のみぎり

・余寒の候、余寒のみぎり

・晩冬の候、晩冬のみぎり

・向春の候、向春のみぎり


口語調

・春の訪れが待ち遠しいこの頃ですが

・春とは名のみの風の冷たさでございますが

・冬も終わりに近づき

・余寒なお厳しき折

・梅のつぼみもふくらみ始めましたが

・ようやく寒気もゆるみ


3月(弥生・やよい)の時候の挨拶の慣用句

漢語調

・早春の候、早春のみぎり

・浅暖の候、浅暖のみぎり

・弥生の候、弥生のみぎり

・迎梅の候、迎梅のみぎり

・春雪の候、春雪のみぎり

・春分の候、春分のみぎり


口語調

・日ごとに春めいてまいりましたが

・沈丁花の香りが春の到来を告げているようです

・木々の芽もふくらみ始め

・待ち行く人々の装いにも春の色が感じられるようになりました

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