「眉唾(まゆつば)・眉唾物・眉に唾をつける」の意味と語源

「眉唾・眉唾物・眉に唾をつける」の意味と語源

「眉唾(まゆつば)」「眉唾物」「眉に唾をつける」という言葉があります。意味がわかっても、語源まで知っている人は少ないのではないでしょうか。ここでは、「眉唾(まゆつば)」という言葉の意味、起源を紹介します。

「眉唾(まゆつば)」「眉唾物」「眉に唾をつける」の意味・語源

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「眉唾(まゆつば)」「眉唾物」「眉に唾をつける」という言葉があります。

「そんな荒唐無稽な話しは眉唾物だよ〜」とか、「あいつは信用ならんやつだから、あいつの話は眉に唾をつけて聞いたがいいぞ」「どう考えたってその話は眉唾だろ」などのように使われます。


これらの使用例からもわかるかとは思いますが、「眉唾」「眉唾物」という言葉の意味は、「信用できないもの・こと。疑わしいもの・こと。真偽が定かではないもの・こと。また、それらのような話」といったところです。


元々は、キツネやタヌキに化かされたり騙されたりしないために、眉に唾をつけるといい、眉に唾をつけると騙されないという俗信・迷信からきた言葉です。

その俗信・迷信から、疑わしい話や出来すぎた話などのことを「眉唾物」と呼ぶようになったといわれています。ですので、正確には「眉唾物」という言葉が正しい使い方となりますが、「眉唾」という略した形になったものも多く使われています。


「眉唾(まゆつば)」「眉唾物」という言葉の意味と語源はそういうことですが、では、どうして眉に唾をつけると狐や狸に騙されないという俗信・迷信ができたのでしょう。

次では、「眉唾(まゆつば)」「眉唾物」という言葉の元になった俗信・迷信の起源について紹介します。


「騙されそうなときは眉に唾をつける」という俗信・迷信の起源

「眉唾・眉唾物・眉に唾をつける」の意味と語源[この世の掟.com]

「眉唾(まゆつば)」「眉唾物」の語源は、「騙されそうなときは眉に唾をつける」という俗信・迷信が元になっています。

狐や狸は人を化かしたり騙したりするので、騙されないように眉に唾をつけるといいという俗信・迷信です。

では、なぜそんなことをしたら、キツネやタヌキに騙されなくなるのでしょうか。

そういわれるようになった起源は諸説あるようですが、ここでは代表的な説を二つ紹介します。


一つ目は、キツネは人の眉毛の数を数えて化けたり騙したりすると考えられていて、眉毛の数を数えられて化かされないように、眉毛に唾を塗ることで固めて、キツネに眉毛の数を数えさせないためという説です。


二つ目は、平安時代の豪傑が、山の中で炎をふく大ムカデに出会い、炎に眉毛を焼かれそうになったので、眉毛に唾をつけてそれをしのいで大ムカデを倒したという話があり、そこから、そのような荒唐無稽な話のことを「眉唾物」「眉唾」というようになったという説です。


またこれは、両方ともに通じているとも考えられますが、古来より、唾には魔力を封じる力、霊力があると信じられていたといわれています。それも無関係ではないと考えられているようです。

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