手紙の書き方 時候のあいさつ(7月・8月・9月)

手紙の書き方 時候のあいさつ(7月・8月・9月)

手紙の前文では「頭語」の後に「時候の挨拶」を書くのが一般的です。時候の挨拶の慣用句を覚えておくと非常に便利ですが、全て記憶しておくのは難しいものです。ここでは、7月、8月、9月によく使用される時候の挨拶(漢語調・口語調)を紹介します。

時候のあいさつを書くときの注意点

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手紙、特に形式的な手紙は、前文、主文、末文、後付という構成で書くのが一般的です。

そして、前文の冒頭は「頭語」を書いて、続けて時候の挨拶を書くのが通例です。


時候の挨拶には、「盛夏の候」「立秋のみぎり」のような漢語調の慣用句と、「いよいよ本格的な夏の訪れです」「暑さ寒さも彼岸までと申しますが」のような口語調の表現があります。

漢語調の時候の挨拶は、簡潔で格調高い響きがあるので、儀礼的な手紙、ビジネス文書などに用いられるのが一般的です。

一方、口語調の時候のあいさつは、柔らかく親しみやすい感じがするので、親しい知人や友人など、個人と個人との手紙の際に用いられるのが一般的です。


時候の挨拶の慣用句を使用するのは便利ですし、手紙の書き方のマナーとしても一般的なものですが、安易に使ってマナー違反をしてしまわないように注意が必要です。

違う季節の時候のあいさつを間違って使ってしまうのは論外ですが、比較的暖冬の年に「厳寒の候」だとか、明らかに冷夏なのに「連日うだるような暑さが続きますが」などと書いてしまっては、あまりにマニュアルどおりで、深く考えずに手紙を書いたと思われてしまい失礼にあたります。

また、同じ月だとはいっても、上旬、中旬、下旬では、季節感にも違いがある月もあるものです。

これらのような点にも留意し、手紙を書くときの実際の季節感にあわせて、適切な時候の挨拶を用いるように気を付けましょう。


7月(文月・ふみづき・ふづき)の時候の挨拶の慣用句

手紙の書き方・マナー[この世の掟.com]

漢語調

・酷暑の候、酷暑のみぎり

・炎暑の候、炎暑のみぎり

・盛夏の候、盛夏のみぎり

・盛暑の候、盛暑のみぎり

・猛暑の候、猛暑のみぎり

・烈暑の候、烈暑のみぎり


口語調

・暑中お見舞い申し上げます

・いよいよ本格的な夏の訪れです

・海へ山へと心踊る頃となりました

・暑さいよいよ厳しき折

・梅雨が明けて猛暑の季節となり

・連日うだるような暑さが続きますが


8月(葉月・はづき)の時候の挨拶の慣用句

漢語調

・季夏の候、季夏のみぎり

・晩夏の候、晩夏のみぎり

・残暑の候、残暑のみぎり

・秋暑の候、秋暑のみぎり

・立秋の候、立秋のみぎり

・早涼の候、早涼のみぎり


口語調

・残暑お見舞い申し上げます

・炎暑の日々が続いておりますが

・立秋とは名ばかりの暑い毎日

・晩夏とはいえ、相変わらず猛暑が続いておりますが

・暑さもようやく峠を越したようですが


9月(長月・ながつき)の時候の挨拶の慣用句

漢語調

・新秋の候、新秋のみぎり

・初秋の候、初秋のみぎり

・秋涼の候、秋涼のみぎり

・仲秋の候、仲秋のみぎり

・爽秋の候、爽秋のみぎり

・清涼の候、清涼のみぎり


口語調

・暑さ寒さも彼岸までと申しますが

・夏が去りさわやかな初秋の季節がやってまいりました

・ようやくしのぎやすい季節となりました

・味覚の秋を迎えました

・秋雨のそぼ降る頃

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