手紙の書き方 時候のあいさつ(10月・11月・12月)

手紙の書き方 時候のあいさつ(10月・11月・12月)

手紙の前文では「頭語」の後に「時候の挨拶」を書くのが一般的です。時候の挨拶の慣用句を覚えておくと非常に便利ですが、全て記憶しておくのは難しいものです。ここでは、10月、11月、12月によく使用される時候の挨拶(漢語調・口語調)を紹介します。

時候のあいさつを書くときの注意点

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手紙、特に形式的な手紙は、前文、主文、末文、後付という構成で書くのが一般的です。

そして、前文の冒頭は「頭語」を書いて、続けて時候の挨拶を書くのが通例です。


時候の挨拶には、「厳寒の候」「初冬のみぎり」のような漢語調の慣用句と、「めっきり日も短くなり、寒さが身にしむこの頃」「年の瀬もいよいよ押し詰まってまいりました」のような口語調の表現があります。

漢語調の時候の挨拶は、簡潔で格調高い響きがあるので、儀礼的な手紙、ビジネス文書などに用いられるのが一般的です。

一方、口語調の時候のあいさつは、柔らかく親しみやすい感じがするので、親しい知人や友人など、個人と個人との手紙の際に用いられるのが一般的です。


時候の挨拶の慣用句を使用するのは便利ですし、手紙の書き方のマナーとしても一般的なものですが、安易に使ってマナー違反をしてしまわないように注意が必要です。

違う季節の時候のあいさつを間違って使ってしまうのは論外ですが、比較的暖冬の年に「厳寒の候」だとか、明らかに冷夏なのに「連日うだるような暑さが続きますが」などと書いてしまっては、あまりにマニュアルどおりで、深く考えずに手紙を書いたと思われてしまい失礼にあたります。

また、同じ月だとはいっても、上旬、中旬、下旬では、季節感にも違いがある月もあるものです。

これらのような点にも留意し、手紙を書くときの実際の季節感にあわせて、適切な時候の挨拶を用いるように気を付けましょう。


10月(神無月・かんなづき)の時候の挨拶の慣用句

手紙の書き方・マナー[この世の掟.com]

漢語調

・秋晴の候、秋晴のみぎり

・菊花の候、菊花のみぎり

・秋冷の候、秋冷のみぎり

・錦秋の候、錦秋のみぎり

・涼寒の候、涼寒のみぎり

・清秋の候、清秋のみぎり


口語調

・各地から紅葉の便りが届くこの頃

・秋もしだいに深まってまいりました

・虫の音に深まりゆく秋の気配を感じる今日この頃

・冷気日増しに加わり

・灯火親しむ頃となりました


11月(霜月・しもつき)の時候の挨拶の慣用句

漢語調

・立冬の候、立冬のみぎり

・向寒の候、向寒のみぎり

・暮秋の候、暮秋のみぎり

・晩秋の候、晩秋のみぎり

・深秋の候、深秋のみぎり

・霜寒の候、霜寒のみぎり


口語調

・めっきり日も短くなり、寒さが身にしむこの頃

・霜枯れの季節

・小春日和の穏やかな毎日が続いておりますが

・吹きすさぶ風に落ち葉舞うこの頃

・冬の足音が聞こえる頃


12月(師走・しわす)の時候の挨拶の慣用句

漢語調

・師走の候、師走のみぎり

・初冬の候、初冬のみぎり

・仲冬の候、仲冬のみぎり

・寒冷の候、寒冷のみぎり

・厳冬の候、厳冬のみぎり

・歳晩の候、歳晩のみぎり


口語調

・年の瀬もいよいよ押し詰まってまいりました

・あわただしい年の瀬を迎えて

・歳末ご多忙の折

・木枯らしの吹く季節となりました

・今年も余日に少なくなってまいりました

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